この記事では東京短資の就職活動について記していきます。
目次は以下の通りです。

  1. 東京短資の概要
  2. 東京短資の就職活動
  3. 東京短資のインターンシップ
  4. まとめ


1. 東京短資の概要

東京短資は、金融庁長官の指定を受けた資金仲介業者で、
短期金融市場(インターバンク市場・オープン市場)において資金仲介を行っている組織です。

1909年の創業以来、短資会社では唯一合併をしていない組織であり、
簡単に言えば「短期金融市場インフラ」です。

短期金融市場は、金融機関等が短期の資金を融通し合う市場で、
金融政策の効果の波及経路として大きな役割を果たしています。

そして、日々の膨大な金額の資金仲介を行い、短期金融市場を支えているのが短資会社です。
東京短資を含め国内に短資会社は3社あり、主に取引の仲介手数料を売り上げとしています。


短期金融市場では、取引期間が1年以内の金融商品が取り扱われており、
金融機関のみが参加するインターバンク市場と、一般事業法人も参加するオープン市場に分けられます。

インターバンク市場のコール取引が最もメインな部分であり、
その中でも、無担保コールレートオーバーナイト物が中心です。

現在は、マイナス金利の影響でコール取引が縮小しており、
以前からマイナス金利での取引があったオープン市場のレポ取引が活発になっています。

短期金融市場では、電話で仲介するボイスブローキングによって、資金仲介が行われています。
近年は、レポ取引において電子ブローキングが上田八木短資と東京短資によって導入されています。

東京短資の短期金融市場におけるシェアは約3割(業界3位)となっています。
資金仲介以外にも、市場調査・分析に力を入れています(子会社の東短リサーチ)。

他社に先駆けて、レポ取引に電子ブローキングを導入し、ハイブリットな取引を行っています。
そのため、レポ取引においてはトップシェア(5割)を誇っています。

東京短資は、創業家である柳田家による同族経営です。
現社長の柳田友一郎氏は、カリスマ性が高く、社内における創業家の力は強いです。

短資会社の2つの役割

①短期金融市場における流動性の向上
②短期金融市場における適切な価格形成

東京短資の3つの業務
①ブローキング業務…コール取引、レポ取引等の仲介など(総合職)
②ディーリング業務…CD・CP・国債・現物先物の売買など(総合職)
③管理業務(ミドル・バックオフィス業務)…ポストトレード処理など(一般職)

短資会社は、マケインの中では比較的忙しい部類に入ります。
ただ、ブローカーとして市場に直接関われるという点において、他社にはない魅力があります。

短資3社の規模はほぼ同じですが、企業の雰囲気は大きく異なります。
東京短資は、創業家の色が濃く、体育会系に近い独特な雰囲気です。

業務の性質上、アセマネや大手証券会社の併願志望者も多いです。
マケインの中では、日本相互証券に性質が近いです。

マイナス金利に関係したネガキャンが2chやみんしゅうで行われることもありますが、
金利の絶対値が手数料に反映される短資会社にとって、マイナス金利は大きな問題ではありません。

2. 東京短資の就職活動

東京短資は、社員が約170名の少数精鋭であることから、毎年3名程度しか採用していません。

勤務地は東京のみで、勤務時間は8:30~17:30(うち1時間休憩)です。
月平均残業時間は30時間以内、休日は土日祝日と年末年始となっています。

給与水準は地銀トップクラスで、福利厚生は一般的な水準以上です。
特色として、退職金が存在せず、その代わりに給与が他の短資会社に比べ高いです。

国内の転勤はないものの、世界最大手のTP・ICAPグループと提携しており、海外への転勤があります。
また、金融庁や日本銀行への出向もあります。

短資会社は、マケインの中ではマッタリ度は低いです。
マケインの売り文句である「マッタリ高給」を鵜吞みにすると、入社後にギャップを感じるでしょう。

これは、朝は7:30には出社している必要があり、夜は18:00まで退社できないことが理由です。
また、ブローカーは仕事にやりがりはあるものの、取り扱う金額が大きく、精神的ストレスが大きいです。

なお、短資3社で2017年4月から朝の8時までは電話に出ないことになりましたが、実態は不明です。
(※前場は8:30から始まり、後場は16:40に終わります。)

採用活動の内容やスケジュールは以下の通りです。

①説明会
→参加は必須。

②OpenESもしくは履歴書

③1次個人面接(中堅社員)

④2次個人面接(部長クラス)

⑤3次個人面接(役員クラス)

⑥最終個人面接(社長)

説明会では、企業説明の後に社長との質疑応答があります。
また、書類選考に進む意思がある場合は、こちらからメールで連絡する必要があります。

通常、4月から面接が始まり、内定は5月に出されます。

面接は、ESと履歴書に沿って行われますので、深堀されても大丈夫なようにしましょう。
非常にオーソドックスな面接ですが、トリッキーな質問もたびたび出されます。

WEBでの適性検査が存在しますが、詳しい情報がありません。
今後、情報を入手できることがあれば、追記したいと考えています。

連絡方法は、書類選考の結果からすべてメールです。
また、お祈りはサイレントとなっています。

3. 東京短資のインターンシップ

東京短資は、インターンシップを毎年開催しています。
開催時期は夏季と冬季で、開催期間は1日間となっています。

内容は、座学、グループワーク、ブローキング業務の体験などです。
東京短資はインターンシップに参加することで、早期採用ルートに乗ることができます

インターンシップは、業務内容や働き方等の内部情報を得る貴重な機会です。
参加可能であれば、応募してみることをお勧めします。

4. まとめ

以上が東京短資の就職活動についてです。

東京短資について理解は深まったでしょうか?
この記事をキッカケに興味を持っていただければ幸いです。

この記事で、マーケットインフラ業界の個別企業記事は終わりになります。

次回は、金融系業界団体についての記事を更新予定です。
6月8日に更新予定ですので、よろしければアクセスください。

また、ご意見、ご要望などがあれば、コメントをよろしくお願いします。